自分の絵に値段が付き、それを買っていただく。
イラストレーターとしてお金を稼ぐこと、それはイラストレーターの誰もが目指す目的であり理想だと思います。
これはあくまで私個人の体験談と、イラストレーターとは異なる業種の会社の社長さんに叱咤激励されつつも独学ではじめた、どうやってイラストレーターとして活動を行ったのか、無名から依頼を得るにどのようなことをしたのか、をエラソーに能書き並べようと思います。
2019年8月 一部分面改正・追加
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(まだ何も発芽できていなかったころの私の作業場。あれてます。)
このページを見にきたあなた、 とくに、検索エンジンから直接来た方、
おそらく、こんな方だとお見受けします。
まずは情報の遮断から
ご決断を祝福致します。おめでとうございます。
人生に、夢と目標をもち、努力と行動をつづける。なんてすばらしい生き方ではありませんか。
でも、世の中には、こうした生き方を「社会的でない」と批判することで自分に恍惚感を得ようとするやからが多数います。
しかも、自分が正しいといわんばかりにあなたのような者を夢想家呼ばわりし、やめさせようとするのです。時にはご丁寧にも説得させるための資料まで用意して。「夢泥棒」ですね。
しかも夢泥棒は悪人とは限りません。友人、知人、そして親戚、兄弟、親。
むしろ身内の方が遠慮なく言葉を発せられるので多いように思えます。
そこで私の場合、イラストレーターになる、と決断した時点で、まずは、その決断を「秘密事項」にしました。
成功哲学では、「夢を語れ」とありますが、それは危険な行為だと思います。ほぼ100%の確率で批判をされるから。せっかくの高揚意志を沈められるかもしれません。
とくに気をつけたのが、ネットの世界。
↓重要
ネットの世界にも、夢泥棒はたくさんいます。
2006年頃、このページも、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)によって「痛いサイト」として晒され、そいつらの嘲笑の対象とされました。
かきこんだ奴や追随して笑った奴らはさぞ「ざまぁ」感で胸いっぱいだったことでしょう。
これこそ夢泥棒の典型です。
なかにはこういう攻撃を受けてサイト閉鎖してしまった方もいます。
それをまた「意思が弱いのなら最初からサイト運営などするな」とこきおろします。
こんなやつらにいちいち神経質になること自体ばかげてます。
だから、相手にしない、また、気にならないようサイトブロックをかけてやればいい。
このページがさらされたとき私は大口オーダーにおわれ締め切り厳守優先でそれどころじゃなく、いちいち相手にもしてられませんでした。
私が絵を売っていることも晒して笑っていたようですが、しっかり安定して売れていますからよほど言い返したかったですがそれも時間がもったいないのといったん相手にしだしたらキリがないのとでこらえました。
と同時に、ブラウザの設定を変更して2chと名のつくアドレスは意図的にみえないようにブロックをかけました。
いまはgoogleなどの検索技術が優秀でアクセス解析なくとも自分がどこでささやかれているか被リンクなくとも簡単に探しあててしまいますが、(2chの誹謗もすぐ見つけた。「アクセス解析あり注意」てかいてあって笑った。なんだかんだいって発覚にびびってる。て。)
ちなみに現在はgoogle analyticsを導入しています。
とにかく、
2chにとどまらず、夢泥棒の相手はしないにかぎります。
実名を使わないSNSなんかも要注意。
このページをみつけて、また叩きにくるかもしれません。
それを見つけるのはたやすいですがこんなのが際限なくつづくあたり、無駄な時間浪費と思います。
だからそのてのサイトはブロック。
もう相手にしない。
それから7年が経過しました。(2013年時点にて。)
自分でいうのもおこがましいですが、ケータイサイト、パーキングの路面、ステッカー用素材、販売CD用素材、企画展用イラスト、ガム素材、スマホアプリのトップ画像、電車のラッピング車両、海鮮料理店看板、などなど、コミカルからリアルな絵まで幅広く、私は様々なクライアント様と提携させていただくことができました。
それは、これまで、夢泥棒に負けず、やりつづけてきたから、途中でやめなかったから。やりつづけてきてよかったなと感じています。
ところで、あのとき私を晒し笑い者にした2ちゃんねらは、いったいこの7年間でどれだけ成長していることでしょうかね。
もしかして、まったく7年前とかわらずいまでも晒すことしかやっていないんでしょうかね。場所がSNSに移行したくらいでしょうか。そいつらが変わったのて。
それからさらに年月はすぎましたが、未だに匿名で他人をけなす行為は止みません。
批判批評は、自身の成長のために必要ですが、誹謗中傷は何の必要性もありません。
眼をそらし、耳をふさぐ。
エゴサーチなんてしてはいけません。
なかには、すでにイラストレーターとして活動をしているけど、なかなか収益にまでむすびつかなくて、ただ作品がふえるばかり、ていう方も多いとおもいます。
私が3年間それで悩みました。
ひとつの考え方はこうです。「売り込みたがっているイラストレーターがたくさんいて、そんな競争激しい中で生き残れるのか」
インターネットのおかげで、人は誰もが自分のサイトを持ち、自分の作品を自由にPRできるようになりました。
と同時に、星の数程あふれんばかりのイラストレーターが、我こそはとしのぎを削る仕事争奪戦に発展しました。
私はかつて、一般企業からのイラスト依頼を仲介してくれるという業者サイトに登録したことがあります。
その仲介サイトは、はじめてその存在を知ったときは我々地道なイラストレーターには光の手を差し伸べてくれる神様のように見えました。
しかし、依頼はさっぱり、なのに、新規登録されるイラストレーター、つまりライバルは増える一方。
当然の如く、我々登録イラストレーターは、ただの烏合の衆と化してしまいました。
そんな中で、自分の作品なんか、目立つわけがありません。
結局、その仲介サイトからは1件のオーダーもなく、サイト自身も開設からわずか1年足らずで閉鎖されました。
はい、こんなもんです。
みんな、我先にブレイクしたくて、あの手この手、使える手段はほとんどの人が使っています。
そして結局、アジの大群のごとく、どれが誰なのか見る側にはまったく区分けがつかなくなってしまうのです。
さらに申し上げますと、一般企業が依頼するイラストは、大抵、公募しません。
依頼物件はまず、出版社に引き継がれます。そして出版社にはちゃんと、そのためにイラストレーターが専属していて、彼等がイラスト作成を行ないます。
そんな現状の中、私をつかってください、とその企業へ売り込んでみても、可能性はかなり低いでしょう。
それから、売り込み先が大手であればあるほど、自分も大物である必要があります。
いきなり無名のイラストレーターが売り込んでも、採用される率はゼロに近いです。
これが現状です。
「みんなのうた」を製作しているNHKエンタープライズには、毎年300件を越す売り込み資料が送られてくるそうです。
私も売り込み経験があり、当時の担当者がそうおっしゃっていました。
では、我々のような新人イラストレーターには、道は残されていないのか!?
と、ふてくされた、宣言してから2年目の、なかなかはいあがれない時期。
ここで大事なことを忘れていることに気づきます。
営業活動です。
かつては出版社という出版社へ出向いては作品サンプル渡したり、看板製作をしている町の小さな会社から大手雑誌社まで見境なく飛び込み訪問していました。それはそれは胃に穴があく思いでした。
しかし最近では、自分の足で仕事をとってくる、のようなことは、あまりしなくなりました。
私は昭和世代なので営業活動といえば汗水流して髪に白髪胃には穴、自分を犠牲にしてやるものだというイメージが先行してましたが、
確かにそれも大事な経験ですが、それしかできないでは時代の流れにいつまでもおいてけぼりです(経験済みです)
インターネットを使って、どう仕事をとってきたか、というと、
とにかく手当たり次第です。
イラスト募集 イラスト求人 イラスト仕事 とにかく検索しまくり。
そんな中、上記にあるように「自分を使ってください」て、売り込むのは困難ですが、
企業が「こんな作品をもとめています。どなたか描いてください」なんてものを発見したりします。
その入口として、SNSが軽視できなくなりました。
SNSを玄関口に、ブレイクしたイラストレーターさんや漫画家さんは数多くおられます。
またそういう企業と我々絵描きとを橋渡ししてくれるサイトもあります。ランサーズ等です。
スマホアプリ普及で、2019年あふたりから同系の企業がさらに増えてくれました。
一件の依頼をオーディションスタイルで募集し、1点を採用する、競争率は激しいですが、採用されれば万単位での収益とすることができます。
そういうサイトを探す、これも、営業活動です。
この活動のよいとこは、採用基準が経歴じゃなく、作品のクオリティ、という点ですね。
言えることは、「手当り次第」これに尽きます。使える手段はすべて使う。可能であれば広告費用をだしてでも。
[2019年追記]
手っ取り早く収益につなげたい場合、描く内容も考える、というのもひとつの選択肢です。
たとえば、私は魚のイラストを提供していますが、自分の好きな魚 よりもまず、 「人気のある魚とくに釣り対象魚」を優先して描きました。
このときの視点は「需要のあるイラストは何か」です。
たとえばリアル描写なイラストよりも、余白をたくさん使った図案化したイラストのほうが応用性が高く使われやすい、など。
ときには、自分が提供したい作品画風とはまったく別の作品になるかもしれません。
それでも割り切って、自分が描きたいものとは真逆であっても「使用率が高く需要が見込まれる作品」を描くのも、技のひとつです。
そのためにはどのようなイラストが需要高いのかを分析し続ける必要がありますが、安定した使用頻度を確保できるため、やっておいて損はないかと思います。
別のおはなし。
ひとくちにえかきといっても、いろんな方向性があります。この他にも、挿し絵ライターでやっていきたい、出版社の専属になりたい、など、イラストレーターといっても、道はいくつもあります。
併用もできますが路線が似通ったものである必要があります。
そして、いったんきめたら、簡単に変更がききません。
できなくもないのですが、方向性が代われば、支持層も変わります。いわば、これまでの支持層をすべて裏切る形になるのですから、信頼がなくなるのは避けられないのです。
信頼失墜例ですが、とあるハードロックバンドがいきなり長髪を切り軽いノリ系の音源を出すという路線変更をやったがためにそれまでのファンを裏切り、結局人気低迷のまま解散してしまったという例があります。
ホンダはCR-Xというライトウェイトスポーツカーを発売し、車自体も人気を得ていましたが、スポーツカーとうカテゴリーのせいでアメリカで保険料が高額になってしまいその対策としてフルモデルチェンジの時に、CR-XdelSolというちょっとマイルドな車にしてしまい、結果日本では走り系の方に見放されまったく売れなくなってしまいました。(僕が乗ってるのがこれなんですけど)
ここをまちがえば、自分を一端抹消し、すべてをやり直さねばならなくなるかもしれません。
私も1回あり、
あとりえ名を変えました。
ここからはかなりぎょうぎょうしいお話しになるかと思います。
心構えとか、覚悟とかの、おはなし。
この文面が足かせになってはいけないので、読んでて不快感があったら、すぐにでも読むのをやめてブラウザのもどるボタンをおして前のページへもどり、一切見ないことをおすすめします。
いざ絵描きになるぞときめたものの、はたして自分にそれが実現できるだろうか。
誰もが最初に感じる不安、そして壁です。私もありました。
これに関して、私のメンタル師匠のような方がいて、こう、教えられました。
「頭の中が不安でいっぱいなら、即刻改める必要があります。
なぜなら、その状態では脳内の思考基準が「なれない」に設定されているからです。」
それはイラストレーターにのみならず、何か目標を決めたのならば
I can not(私にはできない)を脳内意識からとっぱらう必要があります。
I can not意識のままだと、ちょっとつまづいたくらいで
「やっぱり思った通り難しかった」と、簡単にあきらめてしまいますから。
・・・・・ということだそうです。
では、脳内からI can notをとっぱらい、基準思考を「なれない」から「なれる」にするためには、どうすればいいのか。
答えはひとつ、経験。
で、私がとった、強引でも不安をかき消して行った方法。
1・とにかく作品を数こなしスキルアップにつとめる。
2・自己満足範囲でかまわないから、個展をひらいたり、友人知人にプレゼントしたり(押し売りはだめ)など積極的に活動し、自分に経歴をつける。
徐々に「活動してる」ていう経験が自信と確信に変わってきます。特に,個展の開催は、大きかった。自分を大きく意識を変革させる第一歩でした。
とはいえ、いきなり大々的に会場を高い金を出して貸し切り開催しても無名なイラストレーターの個展なんてなかなか来てくれませんから、地元の文化会館やコミュニティ広場といった、比較的安価な、もちろん無料が理想ですが、そういう公的スペースを利用しました。あくまで目的は自分自身に経歴と自信をつけるのですから、自己満足でいいのです。
私の第1回目の個展だって、DMを送った友人知人しか来場しませんでした。
でもその後、プロフィールに「1999年3月、徳島市で初の個展」と書くことができたときは人に堂々と経歴を言えるぞと浮き足立ちましたよ。
そのいきおいと自信で、海洋自然博物館に売込提案書を送ることができたのですから。
ここで必ず邪魔をしてくるもの。
冒頭に述べましたが、夢泥棒の存在。まわりのあなたへの嘲笑や反対です。
「あんなもんでメシが食えるのは、一部の才能ある奴だけだ」
イラストレーターのみならず、すべての「夢」をめざす中で、どこかで誰かが必ず言ってくれる言葉です。
このひとことに打ち負かされ、道をあきらめた人も多いです。
私は父にいわれました。
でも、私は、次の言葉を言いたい。
あなたを嘲笑してきた人は、イラストレーターですか?
もしくは、イラストレーターを目指してた人ですか?
どうやってイラストレーターになるのか、その道順を詳しくしっている人ですか?
その業界に詳しい人ですか?
その答えは「NO」だと思います。
なぜなら、イラストレーターでその道順を詳しく知っている人であれば、苦労苦境そしてまわりの嘲笑を知っているゆえ、あなたを応援してくれるからです。
もしくは、自分が一度失敗して自暴自棄になっているがゆえにイヤミを言う側になりはてたとか。
掲示板だけは別。あそこだけは非常識人が多いから。
私が思うに、そのような人は何でも自分の知識を優先して考える人で、
ただ自分のモノサシで計れないことをあなたが行なっていることが気に入らないだけなのです。
この話を、マルハナバチという虫でたとえて話します。よく使われる有名な例でただの引用なのですが、
このマルハナバチという虫、クマバチに似てずんぐりむっくりな体つきのわりに、羽が小さい。
実は、その体と羽では、航空力学上「飛べない」とされている虫。
では、本当にマルハナバチは飛べないハチなのか。
いいえ。花から花へ、ブンブン飛んでます。
「その体と、その羽で、飛べるわけないだろう。ムリムリ。」
なんて、航空力学を持ち出してきて語るやつの目の前で、
「今飛んでますけど何か?」
とでもいわんばかりにこれみよがしに、ブンブン飛んでます。
根拠もなく「ムリ」と言う人の言葉に翻弄されてはいけません。
航空力学をもちだし一般論を語る人にまけない、マルハナバチになりましょう。
・まず自信と確信を身に付ける
・思考の規準は「なりたい」じゃなく「なる!」
・脳の中から"I can not"をとっぱらえ
・そのために活動・行動・努力
さて、はれて、イラストレーターになる、という確信が持てたわけですが、
どうやったら、自分の作品が売れるようになるのでしょうか。
しかし売れるようになるための努力、これも避けて通れませんでした。
できれば私も通りたくなかった、ストレスの元になるもの。
これを軽視して大半の人がつまずいているようです。
まちがったやり方をして、売れない、やっぱりダメ、でつまずいてしまうのです。
まちがったやり方というのは、ずばり、「営業活動」を軽視したやり方。
絵が描けれるからというだけでイラストレーターにはなれますが、プロにはなれません。
サイトを立ち上げて、ドメインまでとって、作品を並べて、イラストレーターサイトに登録したとしても、
「あなたの作品を見て、是非我が社のマスコットキャラクターのデザインを依頼致したく・・」なんて都合良くメールきやしません。
どんなに素晴らしい絵を描くことができても、
自分の技術力をPRする「営業力」が重要。
かつて、これほどインターネットが普及していなかった時代,
営業活動は、自分の足で動いていました。
DMをおくったり、出版社へ訪問したり,プレゼンしたり。
先に述べたとおり、今では、インターネットを通じての営業活動が軽視できなくなりました。
その営業をやった、私自身が感じたのですが、
足で動こうが、ネットで活動しようが、
1.自分から売り込んだり、提案したりする、「積極性」
2.依頼人や飛込みでプレゼンテーションした際の、相手と話すときの「対人適応力」
3.ミスしたり、断られたりしても悲観したり落ち込んだりしない「プラス思考力」
4.不本意な修正を迫られても素直に快諾する「協調性」
5.納品→請求→回収といった、一連の販売管理の知識など、「経理能力」
6.年間、月間、むこう3年先の目標、計画、行動予定などプランがしっかり立てられる「企画管理力」
とまあ、まだありそうですが、絵を描く技術のほかにこれだけの能力が必要になっていました。
とくに重要なのが、1.の「積極性」と、3.の「プラス思考力」だと思います。
当時のおはなし。
一流の方はともかく、無名の私は自分の足で仕事をみつけてこなければなりませんでした。
しかし、
「飛び込みセールスみたいで、やだな、やりたくないなぁ」
これが正直な気持ちでした。
でも、躊躇してるうちは、1円の売上も発生しません。これで生きていくのならば、
いやなことも逃げずに行動するくらいの覚悟が必要。
ときには、タウンページ見て、出版社の欄の掲載企業を上から順に電話をかけてアポを取る、という、
営業マンがやってるようなこともやりました。
(これは資料画像ですがこの倍の電話帳を入手(しかも結構高い)見込みリストを作りました)
個人事業というのは、なにしろ責任もすべて自分にあるとサボればそれだけ自分に負担としてのしかかってくるわけなので、
いやだから、やってるふりして適当に上司にごまかし報告、なんて会社員時代の甘えは通用しません。そもそも上司なんていないし。
ノルマ達成できなくても会社は給料をくれますが、
独立自営の場合は売れなければ収入はゼロ。
イラストレーターとして個人事業としてやるならば、
営業マンも受付嬢も経理課もすべてこなしなさい、ということでした。
意識を「経営者」にもっていくこと、だそうです。
営業をおろそかにして経営が成り立つわけありません。
でも、それは、足で活動するほかになかったころの、お話。
インターネットをフルに活かす営業活動も、あっていいのでは、と、思います。
事実私も2006年以降はすべてネットを介しての全国からの受注です。
くりかえしますが今ではインターネットとくにSNS分野がかなり普及してきて、自宅にいながらでも営業活動ができるような時代になりました。
しかし、営業がやりやすくなった、ということは、それだけ、他の方も営業がやりやすくなった、とも考えられライバルが増えたことにはなります。
それだけライバルと出会う比率も高くなっておりますが、
「あんな絵がなんで人気あるんだ。 私の方がもっといい絵がえがけるのに」
て、ねたんだこと、ありませんか。
誰しもあるとおもいます。私もあります。
でもそこで、その絵と私の絵、絵を描いた人と、私、何が違うかを、冷静に考えてなければならない。
大きな違いは、どうやってその人がその地位に登りつめたのか、その経歴、踏んだ場数の違い。
知名度、支持される数など、いろんなものが圧倒的に違うこということに気づきます。
そして、それはすべて、自分をいかに売り込んだか,自分の絵を売り込んだか,
に、あると、思います。
ランサーズのような一般公募サイトがあるとはいえ、イラスト業界は、経歴社会。
無名より有名を優先する世界、実例の多い人を選ぶ社会です。
そのためにいい作品を描くことも重要ですし、
気に入ってもらえる作品を残すことも重要ですし、
気に入ってもらえる人に出会えるまで捜しつづけることも重要です。
このお話は私自身にもあてはまるので人ごとではなく、自分の戒めも兼ねていることです。
ときおり、テレビで「ドリーマー」とからかわれている、夢や野望は大きいが全然売れていない人たちが深夜バラエティなどで出演したりしています。
ある自称映画監督(TVの表現)は、有名監督になって、レッドカーペットを歩くのが夢だといいました。
しかし彼の作品は1-2点しかなく、またその作品も「あまりにも幼稚で、はじめてホームビデオを買った親が自分の子を撮っているかのような、これを映画と呼んでいいのかわからない」とまったく評価されていませんでした。
でも彼は、自分は映画監督であり、生涯を映画製作で貫き通したい、そのためには借金してもいいし家庭をなくしたってかまわない と言い張ってました。
彼の映画監督への情熱は本物とのことですが、それに対して能力・実力が伴っていない。このことをパネラーに指摘され、
「本当に監督として評価されるためには、映画製作以前にもっと勉強し実力を備えなければならない 場合によっては今までの自分をすべてリセットして、あらたに1から監督を目指してやり直すくらいの心構えも必要、 これが、できるか」
と問われたその方は、
「これが私のスタイルで私自身なのだから、これからも何もかえるつもりはない。映画を通して私自身をぶつけていく」の一点張りでした。
私のやっていることはまちがっていないのだから、いずれ認められる日が必ずやってくる
と自分自身に力はすでに備わっていると過信してまったく精進しようとしない、そんな人でした。
ある芸人さんは、一時期大ブレークしたのですが翌年には飽きられ相手にもされなくなりました。しかしその栄光が忘れられず、まったく同じ芸風で再ブレークの日を夢見て貯金をくいつぶす日々を送っている、
・・・そんな番組をみました。
他の売れっ子芸人さんにアドバイスをもらうも必ず「今までの自分をすてきれるか」「あのときに自分のすべてを出し切ったのなら、新しい自分をうみださなくてはならないが、そのために何をしているか」ときかれて口ごもってしまってました。
ある絵描きは、自分の絵に対して根拠のない自信を持っていました。 なけなしの金を投じて個展をひらいたりDMをばらまいたりして、どこかで誰かが気づいて認めてくれる、営業努力はできていましたが自分の作品に対する評価にまったく耳を傾けていませんでした。一貫して自分のスタイルはこうだと、これで勝負するんだ、と、自分勝手な、世間を無視した考え方をしていました。
夢とプライドだけがでかくて、能力不足を認めず努力精進していない
このページをみて、「どうすれば目標に到達できるようになりますか」というお問い合わせをいくつかいただくようになったのですが、
私は自分の経験からではありますが、「大きなゴールを持ちそれを目指すことは正しいと思います」とはいいますが、
自分が思っているよりもゴールは果てしなく先にありますから、ゴール地点がそこにあると思い込んではいけないと思います
と答えるようになりました。
夢を持てば、語れば、叶う なんて成功哲学の一番目にくる黄金言葉ですが、
それだけに身を任せすぎて、一切自分を磨くこともせず、今の自分こそが戦うためのすべてだと過信してしまっては、ただのドリーマーと化してしまいます。
常に自分を認めてはならない。 「半人前」と称し常に自分を戒める、
そんな自分が嫌だから精進する
これくらいの謙虚さが、自分が成長したいモチベーションにつながる、
最近になって感じるようになりました。
私の知る限りでは、さきほどの映画監督・芸人・絵描きの3人の中で現在自分の力のなさを認め自分の立ち位置をわきまえ考え方を180度変え自分を一度リセットしたのは、3番目の絵描きだけです。 その3番目とは、私です。